『平成18年度 スキー指導者検定・指導員検定会』合格レポート

 矢吹耕輔さんより2月24日〜26日に野沢温泉スキー場で開催されたスキー指導者検定指導員検定会の合格レポートが寄稿されました。
検定初日”トップコントロール・中回り”のコート
 2月24〜26日、18年度指導員検定会が野沢温泉スキー場(第3会場)で開催された。今回、湘南スキークラブから受験したのは、昭和47年組の2人。当クラブの切っての実践派、技術選県予選では上位成績を修めるオネエこと高島と、昨年の赤倉会場で不合格となり2度目受験のヤブこと矢吹が挑戦。サポートには”お受験”のプロフェッショナル?水野さんが来てくれたのは47年組とっては心強いことだ。

23日夜
 受験のため、金曜日は休みをもらっての参戦。「会社や家族に、もう迷惑はかけられない・・・今年こそは受からなければ」と僅かながらのプレッシャーを感じ支度を開始した。なかなか仕事が片付かず、予定時刻を遅れての23時出発。ガタが出始めた愛車アコードにムチを打って野沢温泉スキー場へと急いだ。

24日
 一昨年より、指導員検定は単位制となった。昨年、A・B・D単位を取得している私は、C単位「トップコントロール」2種目のみの受験。「たった2種目のために3日間の検定会かぁ・・」と、なんとも気合が乗らない中途半端な気持ちで受験に挑むことになった。一方、今回初受験のオネエは、最大の難関ともいえる「理論」を初日午前中に控えているとあって、朝からやや緊張の面持ち。同泊した神奈川県連の受験者も初受験のため、最後の詰込みに余念がないようだ。
検定二日目、検定バーンへと向かう
 野沢アリーナで開会式、そして理論検定を実施する。私は、理論を受けないでよいため、開会式終了後そうそうに、水野さんと共にゲレンデへ向かった。ゴンドラに乗り「やまびこ駅」まで一気に山を登る。バーン状況は自分が最も得意とする”やや柔らか目”。検定会場の「日影ゲレンデ」まで、足慣らし&トップコントロールの最終調整を行いながら向かった。オレンジネットでセパレートされた検定バーン横でビデオ撮影を行いマイチェック。昨年は、トップコントロールを理解していなく、見た目だけで滑っていたが、今年は自分なりに掴んだものもあった。まずまずの手応えを感じたので4〜5本で練習終了。早めのランチで本番に備えた。
 理論検定を終えたオネエもゲレンデに上がってきた。13時30分種目別に検定開始。私はビブナンバー81の1班、初日はトップコントロール中回り。オネエは225の3班、プルークボーゲン・大回り・シュテムターン・トップコントロール中回りの4種目だ。
 トップコントロール会場で他の班が滑るのを見て、いよいよ自分の班が滑る番に。1班は再受験者のグループで、C単位取得者はトップコントロールを滑らないので順番は飛び飛びだ。1班のトップコントロール走者はだいたい30人位か。いつものことだが、前走10人目位からは人の滑りは見ずに、自分のイメージづくりに集中する。周りの応援も少なく、淡々と進む指導員検定会、進みも早い。あっという間に前の人がスタートを切り、いよいよ自分の番だ。ポンと旗が振られ、スターターの「スタートよし」の声で「お願いします」と自分自身に気合を入れてスタート。スタート直前に滑走バーンを眺めコースを探る。圧雪車の段差が少し気になったが、一番荒れていない大右を滑ることにした。何ターンしただろうか。確か規定では6ターン以上とあったが、数は気にせず、ゆったり目のリズムだけを考えてゴールを目指した。実際に演技する時間は20秒くらいだろうか、すぐにゴールして「はい終了」と言わんばかりに検定員の目は次走者の方へ。果たして「まる」の滑りが出来たのか???ビデオ撮りに駆けつけてくれた水野さんが、ニコニコ笑っていたのが頼りだった。

合格したお二人(右が原稿を寄せてくださった矢吹耕輔さん)
25日
 昨日夜の外湯めぐりのおかげか、寝不足や体の疲れもなく二日目に挑む。午前中の「トップコントロール大回り」一本のみの受験なので、気持ち的にはかなり楽だ。しかも初日と同じ検定バーン。支度を済ませ「あと、ひとつだ」と言い聞かせリフトに乗る。一緒にリフトに乗ったオネエは、プルークボーゲン・急斜面小回り・不整地小回り・トップコントロール大回りの4種目。表情は明るく、「彼女ならまぁ大丈夫だろう」とも思いながら健闘を誓ってそれぞれの検定バーンへと向かった。やはり1班待ってのスタート。昨日より天気が良く気温も上がったので、さらに雪がゆるいのかと思い際、必死のコース整備もあってか、意外に固めのバーンであった。そんなことはあまり気にせず、あっけなく種目終了。滑り自体も良からず悪しからずで、自分自身では「大回りは大丈夫かな」という手応えはあった。予定より早く全種目が終了しオネエと合流。昼食を済ませ午後も滑ることに。とにかく天気がよく、雲はほとんど無い青空。遠くの山々も一望でき、今シーズン一のロケーションだ。検定が終って気持ちが晴れていることもあり、久々に雪を滑る楽しさを単純に味わった気がした。

26日
 生憎の雨模様だが、あとは結果を待つのみ。開会式を行ったアリーナへ向かう足取りも軽い。会場へ到着、開会式の時には平面のフロアであったアリーナが、今日は映画館の様に階段状になっているのには驚いた。閉会式が始まり、総評やら一通りの儀式も終り、いよいよ発表の時がやってきた。ビブナンバー順に合格者の番号のみが読み上げられる。番号を呼ばれなければ不合格という意味だ。1番から順に始まった。若い番号は再受験者なので合格者も多い。70番台からはずっと連番で呼ばれ始めた。よく覚えていないが、確か78、79、80、81と続いた気がする。きっと大丈夫だろうとは思っていても、自分の番号を聞いた時には、喜びよりも「ホッとする」安堵の気持ちが大きかった。少し気持ちを落ち着かせ、今度はオネエの結果を待つ。224、225、キタァ〜! やはり”ホッと”したオネエの表情が印象的であった。

 皆、大人だ。発表終了後の浮き足立った雰囲気も、すぐに落ち着きを取り戻し、合格者の事務手続きが始まった。

※※※

 感想としては、とにかく二人で合格できて良かったです。それと昨年に続き、何から何まで手配、気配りして頂いた水野さんには感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。ご褒美に、帰りに3人で食べたケーキの甘さは、一生忘れられない味になりそうです。

『湘南スキークラブ・ホームページ』トップに戻る